園芸科学って何するの?
- kakoenaichi
- 2023年11月8日
- 読了時間: 2分
私は大学時代、園芸科学を専攻に3年間研究をおこなってきました。そうすると、親戚とか周りの人にどんなことやってる(今はやってた、過去形ですが)のかを聞かれます。ユリ栽培と近かったり近くなかったりするわけですが。。。
結論から言うと、「園芸作物を分子メカニズムで解明する」学問といったところでしょうか。
園芸作物はざっくり分けると、果菜類(いわゆる野菜)、果樹、花卉の3種類に分類されます。同じ農産物でもイネや大豆はこの分類には当てはまりません。このブログでは小難しいことは書きませんが、園芸作物に関する疑問を解決する学問とも呼べます。
例えば、2000年代にサントリーが「青い薔薇」の開発に成功、販売したことで大きな話題になりました。ではここで気になるのは、なんでそんなにニュースに取り上げられる暗いおおごとなのか?薔薇以外にも青い花はあるじゃないか!と言う点です。
ここで肝となるのは、実は薔薇自体には花びらを青くする遺伝子がない、と言うことです。じゃあどうしたんだよという話ですが、他の植物(今回の場合だとパンジー)から花びらを青くする遺伝子を取ってきて、薔薇に導入したよ、と言うのが概要です。これがみなさんご存知の遺伝子組み換え技術になります。遺伝子組み換えって大豆とかのイメージが強いかとおもいますが、園芸分野で応用するとこんなこともできます。
あるいは、世の中には果肉が赤くなるリンゴが存在します。そう、皮だけではなく果肉も赤いのです。不思議だな、で終わってしまう方もいるかもしれませんが、そこでなんで果肉が赤くなるんだろう、と考えるのも園芸科学の分野です。
まだまだ終わりません。
切花の品質保持だって、栄養剤がどの品目にどれくらい効果があるのかデータ化するのも園芸科学の一つです。探せば品質保持剤系の論文はごろごろネットに転がっていますよ!
こういった専門分野の知識を、なるべく噛み砕いてかつ論理的にこれからもお伝えできればなーとおもいます。
それでは、また〜!
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